悲鳴伝

ライトノベルを始めて読んだ。
西尾維新の悲鳴伝。
400Pくらいあって1Pが2段なので
けっこうな分量だったが2日で読んだ。

なんと地球が悪で主人公が地球の手先の人間と戦う
という奇想天外なストーリー。
敵側があきらかに善の側だという。

オカルトで見ると、しっかりレプティリアン、黙示録などの
モチーフがおさえられている。
物語の主題は感情。感情ゆえに人は悪となる。
主人公は感情がない人間。ゆえに特別な存在となっている。

西尾さんは分かっているか知らないが、本当にこのような組織はあると思う。
能力者を狙う組織として。細かいところまでは知らない。
ただ、善というものが、人類に優しいかどうかというのは、
また別なことなのだろうと思う。

人間を超えるということは人のこのような感情を
排したものなのだろうか。それとも、両立ができるのだろうか。
いや、この認識自体が浅はかかもしれない。
その置かれた立場がことなれば、人は違う判断をし、
そしてその判断の違いは、両者を徹底的に断絶するからだ。

片方が、片方をどう思うかは片方にその権限がない。
だから、秘密のベールに包んでおくことが、いわゆる最良であることだと思う。

神は人の自由意志は捻じ曲げない。認識は捻じ曲げるかもしれないが。
それが神が人を自分に似せて作り、天使よりも上に置いた理由なのだと思う。
人は悪を許されている。

善悪の次元においてそうなのだと私はこの小説を読んで感じることができた。

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